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この記事の結論
即答
案件名は伏せてOK。「業界・規模・役割・工程・使用技術・数字の成果」に置き換えれば、守秘義務を守りつつ実績は十分伝わります。
「この案件、契約で名前を出せないんだよな…」と職務経歴書の手が止まる人、けっこう多いです。私も取材のたびに相談されます。守秘義務で職務経歴書に案件名が書けない、という悩みは、SES や受託の現場ほどよく聞きます。
でも安心してください。採用担当が見たいのは案件の固有名ではありません。あなたがどの工程を、どんな技術で、どこまでやって、結果どんな数字を残したか。気づいたんですけど、ここさえ書けていれば案件名はほぼ要らないんです。固有名を「属性」に置き換える。それだけで守秘義務とアピールは両立します。まずは全体像を1枚にまとめました。実際の流れはIT転職の流れをロードマップで確認すると整理しやすいです。
守秘義務があると職務経歴書には何が書けない?

即答
書けないのは固有名と非公開の生データだけ。業界・規模・役割・使用技術は抽象化すれば書いて問題ありません。
NDA(Non-Disclosure Agreement/秘密保持契約)で守られるのは、顧客や案件の固有名、未公開の売上などの数値、そして外に出ていない独自仕様です。逆に言うと、ここから外れる情報はかなり書けます。実は「全部ダメ」と思い込んで丸ごと空欄にしている人が、いちばんもったいない書き方をしています。
境界線をはっきりさせると迷いが減ります。左が伏せるべき情報、右が抽象化すれば出せる情報です。
判断に迷ったら、提出前に次の観点でセルフチェックすると安全です。固有名を消し、属性で言い換え、工程と役割をはっきりさせ、成果を数字にする。この4つが揃えば、守秘義務で職務経歴書に書けない情報を避けつつ、中身は十分に伝わります。
なぜここまで丁寧に書くかというと、エンジニア不足の今、見せ方ひとつで評価が動くからです。経済産業省の調査では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足すると試算されています(経済産業省 IT人材需給に関する調査)。母数の少ない経験者だからこそ、抽象化で実績を埋もれさせないことが効いてきます。
案件名が書けないとき、実績はどう抽象化する?
即答
固有名を「業界・規模・システム種別」に、成果を「割合・件数・期間」に置き換えるのが基本の型です。
コツは、消した固有名の代わりに「属性」と「数字」を必ず足すこと。ここを足さずにただ消すと、中身のないフワッとした文章になります。私も最初は「大手企業のシステム開発を担当」とだけ書いていて、面接で具体性を突っ込まれて拍子抜けしました。属性を足すだけで、伝わり方がまるで変わります。
たとえば「A社ECサイト開発」は出せません。でも「大手小売業向けの会員数100万規模のECサイト基盤刷新(バックエンド設計〜運用、5名チームのリード)」なら、固有名はどこにもないのに規模も役割も伝わります。使った技術名は隠す必要がありません。Go・PostgreSQL・AWS のように具体的に書くほど、スキルの解像度が上がります。
つまり、案件名が書けない職務経歴書でも、属性・工程・技術・数字の4点が乗っていれば説得力は落ちません。むしろ固有名に頼らず中身で語れる人は、読み手に「ちゃんと自分の言葉で説明できる人だ」と伝わります。
抽象化しても伝わる職務経歴書はどう作る?
即答
棚卸し→固有名の除去→属性化→工程と技術の明記→数字化、の5ステップで作ると漏れがありません。
一気に完成形を目指すと固まります。とりあえず最初の3分で「全案件を箇条書きで吐き出す」だけやってみてください。固有名が入ったままで大丈夫です。書き出してから消す方が、頭の中で完璧に作ろうとするより圧倒的に速いです。
順番が大事です。先に属性化や数字化から入ると、どの案件の話か自分でも分からなくなります。まず吐き出し、次に固有名を消し、最後に属性と数字で肉付けする。この順で進めると、守秘義務を守りながらも空欄だらけにならない職務経歴書になります。職務要約は冒頭3行に圧縮し、各案件は「役割・工程・環境・成果」を1セットで並べると読みやすいです(doda 職務経歴書の書き方)。
抽象化した職務経歴書の記入例は?
即答
固有名ゼロでも「業界+規模+役割+工程+技術+数字」が並べば、読み手は実力を具体的にイメージできます。
言葉だけだと迷うので、実物の見本を1枚用意しました。案件名・企業名はどこにも書いていません。それでも担当範囲と成果が伝わるのが分かるはずです。赤ペンの注釈が、抽象化のときに意識したいポイントです。
ポイントは、抽象化した分の情報量を「数字」で取り戻していること。固有名を消した穴を、規模・割合・件数で埋めると、読み手の頭に具体像が立ち上がります。見本の自己PRも、結論と数字を先に置いて、最後に「応募先で何ができるか」に着地させています。
やりがちなNGと、エージェントはどう使う?

即答
ぼかしすぎ・守秘の漏れ・数字なしの3つが定番のNG。客観チェックはエージェントに任せると速いです。
抽象化でつまずく人は、だいたい同じ3か所でハマります。中身を消しすぎて何も伝わらない、ぼかしたつもりで社名が推測できてしまう、工程は書けたのに成果が定性的なまま。私もこの「数字なし」をやりがちでした。
良い例と悪い例を並べると、直し方が見えてきます。
| 抽象化の対象 | NGなぼかし方 | 伝わる書き方 |
|---|---|---|
| 案件 | 各種システム開発 | 大手小売向けEC基盤の刷新 |
| 役割 | 開発を担当 | 設計〜運用、5名のリード |
| 成果 | 品質改善に貢献 | 障害を月12→3件に削減 |
自分の文章が「漏れていないか」「伝わっているか」は、自分ではいちばん判断しづらいところです。ここは第三者の目を借りるのが早道。IT領域に強いギークリー(Geekly/IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェント)のような専門エージェントなら、守秘義務に配慮しつつ、どこまで書いてよいかの肌感覚を持っています。抽象化が甘い箇所や、逆に消しすぎて損している箇所を客観的に指摘してもらえます。一人で完璧を目指すより、まず叩き台を作って見てもらう方が、結果的に通る職務経歴書に近づきます。
よくある質問
Q. 案件名を全部「大手企業」とだけ書くのは問題ありますか?
A. 問題はありませんが、それだけだと中身が伝わりにくいです。業界・規模・自分の役割・使用技術・数字の成果を足すと、固有名がなくても実力が具体的に伝わります。
Q. 守秘義務があると使用した技術名も書けませんか?
A. 一般的な言語・フレームワーク・クラウド名は書いて差し支えない場合がほとんどです。隠すべきは固有名や非公開の独自仕様で、技術スタックはむしろ具体的に書くとスキルが伝わります。不安なときは現職の契約内容を確認してください。
Q. 抽象化した職務経歴書だと面接で深掘りされたとき困りませんか?
A. 口頭でも固有名を避けつつ、役割と工程、判断の背景を自分の言葉で説明できれば問題ありません。書類段階から数字で語る癖をつけておくと、面接での受け答えもぶれにくくなります。
次のアクション
IT転職は順番に進めると迷いが減ります。全体像の確認と、自分の市場価値の把握から始めてみてください。